日本の黒幕とも影の総理ともいわれている山岡邦盟が、不正事件で東京地検の追及を受けていた。関西の黒幕・小河内は、これを機に山岡を葬って新総理を立ち上げ、権力をもぎ取ろうと画策。己の辞書に負の字はないとする山岡は、国会証人尋問に立つ。

「日本の黒幕(フィクサー)」は、政界、財界、暴力社会を裏から操る“黒幕”とその組織の実態を描いた作品です。主人公は『やくざ戦争　日本の首領』シリーズの佐分利信が演じ、彼の権力欲や狂気が鮮やかに描かれています。また、その影響下にある人間群の異様な世界も描かれており、降旗康男監督の手によって、その深淵が鋭く描き出されています。この作品は、権力の影に隠れた真実を浮き彫りにする、社会派ドラマの傑作と言えるでしょう。