さえない廃品回収業務の毎日を送っていた青年が、ある日ささやかな恋心を抱くようになった。一方、青年の周りには、世間的に負け組と思われる人々がうごめいていた。身寄りもなく亡くなっていく人さえいる。そんななか、青年は一縷の望みを胸に走りだす。

「ぴゅーりたん」は、平凡な廃品回収の男が恋の光に照らされる瞬間を描いた作品です。主人公の日常が一変する瞬間は、観る者の心に深く響きます。監督は、カンヌ映画祭・短編コンペティション部門に選出された「隕石とインポテンツ」の佐々木想。彼の確かなドラマ演出力が光る一作で、脇役に至るまで巧演者を揃えた力作です。恋愛と人間ドラマが融合したこの作品は、観る者の心に深く残ることでしょう。