リナは、エマという女性と出会い、遺体に防腐加工を施して、生きていた姿のまま保存する施術「プラスティネーション」という仕事を始める。エマの弟アマネは、「プラスティネーション」を改良し、老化抑制技術＝不老不死を完成させる。リナとアマネはその施術を受け、永遠の人生を生きていくが、アマネに特殊な遺伝子の異常が発見され、50歳で亡くなってしまう。それからもリナは、見た目は30歳のまま年を取っていく。老化抑制の施術を受けなかったフミとリヒトとの出会い、アマネとの間にできた娘ハル達との生活の中で、リナはどういった人生を選択するのか…

「Arc アーク」は、世界的作家ケン・リュウのエモーショナルな短編小説を石川慶監督が映画化した作品です。人類初となる30歳の体のまま永遠の命を得た女性の人生を描いています。主演の芳根京子は、17歳から100歳以上までの女性の人生を繊細かつ大胆に演じ、その渾身の演技が光ります。SFエンターテイメントとしての面白さと共に、永遠の命を得た女性の心情を深く掘り下げた作品です。