帰路

10時42分、少年は高校をそっと抜け出し、当てもなく彷徨う。真っすぐ家に帰りたくない気がしても、やっぱり最後は帰るしかない。少年が家への帰路の中でめぐらせる思いや切実な感情が、彼の見ている景色のような親密な映像で表現される。

「帰路」は、高校生が抱くやり場のない切実な思いを描いた青春ドラマです。立命館大学映像学部に在学する高橋伊吹監督が、自身の高校時代の経験をもとに制作しました。平凡な日々の中に秘められた切実さや孤独を、モノクロ映像を用いて巧みに表現しています。この作品は、青春時代の葛藤や混乱をリアルに描き出し、観る者に深い共感を呼び起こします。