映像製作会社で働く樹はある日、父が倒れたとの連絡を受ける。特別仲が良いわけではなかったが、樹にとって父は唯一無二の存在だった。一方、引っ越し業者で働く歩には父がいなかった。東京と群馬で環境も異なる2人が、1通の書類でつながっていく…。

「一人の息子」は、東京と群馬を舞台に、2人の青年が父の思いを探求するヒューマンドラマです。『リュウセイ』の谷健二監督が描くこの作品では、父がいることを当たり前と思っていた青年と、父がいないことを当たり前と思っていた青年の視点を通じて、父親の存在、親子の絆、そして愛とは何かを深く掘り下げています。それぞれの青年が自身の父親像と向き合い、その思いを追い求める過程が描かれています。