17歳の高校生・ハルは、東日本大震災で家族を失い、広島に住む伯母・広子の家に身を寄せている。ある日、学校から帰ると広子が部屋で倒れていた。自分の周りの人が全ていなくなる不安に駆られたハルは、あの日以来、1度も帰っていない故郷の大槌町へ向かう。

「風の電話」は、岩手県大槌町に存在する電話ボックスをモチーフにした感動的なヒューマンドラマです。諏訪敦彦監督の独特の演出は、ドキュメンタリーのように俳優たちの動きをリアルに捉え、観る者を作品の世界に引き込みます。ヒロインを演じるのはモトーラ世理奈で、彼女の演技は物語を一層引き立てます。また、西島秀俊や三浦友和といった日本を代表する名優たちが共演し、その演技力が作品の深みを増しています。