関東立花一家二代目・立花明美は、抗争のなかで剛田組組長の妹・藍子の目を斬り盲目にしてしまう。その時、噴出した血を舐める黒猫の姿があった。以来、黒猫の悪夢に悩まされていた明美は刑期を終えて出所するが、一家の身内が次々と命を落とし…。

「怪談昇り竜」は、鬼才・石井輝男監督が女侠映画に怪談とエロスを織り交ぜ、独特の世界観を創り上げた作品です。『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』に続き、暗黒舞踏の土方巽が出演し、その存在感は強烈な印象を視聴者に残します。また、当時のヘンリー・ミラー夫人であるホキ徳田が盲目の女剣客役を演じ、梶芽衣子を狙う様子は見どころの一つです。この作品は、石井輝男監督の独特な視点と、個性的なキャストの演技が見事に融合したカルト作品として評価されています。