ミツバチと私ミツバチと私

作品カテゴリ:映画

公開日:2024年1月5日

4.0



  • 基本情報
  • あらすじ
  • 作品概要

制作年: 2024年 / 制作国:

ジャンル: ドラマ


【出演】
ココ(アイトール)[ソフィア・オテロ] アネ[パトリシア・ロペス・アルナイス] ルルデス[アネ・ガバライン]  
【スタッフ】
監督[脚本] 

夏のバカンスでフランスからスペインにやってきたある家族。母アネの子どものココ(バスク地方では“坊や(坊主)”を意味する)は、男性的な名前“アイトール”と呼ばれること(※1) に抵抗感を示すなど、自身の性をめぐって(※2) 周囲からの扱いに困惑し、悩み心を閉ざしていた。叔母が営む養蜂場でミツバチの生態を知ったココは、ハチやバスク地方の豊かな自然に触れることで心をほどいていく。ある日、自分の信仰を貫いた聖ルチアのことを知り、ココもそのように生きたいという思いが強くなっていくのだが……。※1 自分の名前を変更したトランスジェンダーやノンバイナリー、ジェンダークィアといった人々について、他者が話したり、本人に呼びかけたりするとき、出生時につけられた名前を使うことをデッドネーミングと言います。一般的に、名前からその人のジェンダーが推測される習慣があります。本作で主人公のココは、男性的な名前・あだ名で「呼ばないでほしい」と訴えますが、呼んでほしい名前が定まらなくても、性別違和を訴える相手が傷つかないよう配慮するのが望ましいでしょう。※2 子どもに限らず、性別違和を抱いたり訴えたりする場合、トランスジェンダーだけでなく、ジェンダー・ノンコンフォーミングである場合もあります。これは、本人が認識しているジェンダー・アイデンティティやジェンダー表現(髪の毛長さ、服装、振る舞いなど)が、社会から期待されている「女らしい」「男らしい」といった規範が一致しない状態を指します。ジェンダー・ノンコンフォーミングの人には、トランスだけでなく、出生時に割り当てられた性別から移行しないシスジェンダーにも存在します。

スペイン映画「ミツバチと私」は、性自認に迷いを感じる子供の葛藤を描いたヒューマンドラマ映画。主演のソフィア・オテロはこの作品で史上最年少で第73回ベルリン国際映画祭の最優秀主演俳優賞を受賞しました。その繊細かつ自然な演技は見るものの胸を打ちます。アイデンティティの確立というテーマを優しい視点から描いた作品です。

公式サイトへ移動する

※作品情報の一部はU-NEXTから引用しております。
引用元:https://video.unext.jp/

公式動画

レビュー 2件

4.0

~5

0%

~4

100%

〜3

0%

〜2

0%

〜1

0%

ユーザアイコン

2025.4.16

じょじゃーす/40代/女性

4.0

0

映像が綺麗 感動


作品中では多くのことが語られないけど、主人公アイトールや彼女を取り巻く人々の葛藤が、まるで彫刻作品が創り上げられるように、浮かび上がってきました。
当時9歳だった主演のソフィアさんが、自分自身に迷うアイトールを見事に演じており、心の痛みの音が聞こえてくるよう(涙)こちらまで苦しくなりました。

劇中で感じた疑問や感情が、現実の世界にもすっと溶け込んでくる映画こそ、いい作品だと感じています。

ユーザアイコン

2025.3.6

チサタキ33/20代/男性

4.0

0


このレビューはネタバレを含みますこのレビューはネタバレを含みます
アイトールの視線が忘れられない。心の中では女の子でいたいのに、口にすれば大人を困らせると知っているんだろう。時代が進んでも、「みっともない」なんて言葉がまだ飛び交う現実。母親の迷いや葛藤も痛いほど伝わってくる。見て見ぬふりでは何も変わらない。ラスト近く、ベッドで母親を見つめるシーンが胸に刺さる。あの表情を見れば、子どもが自分を否定せずに生きられる社会の必要性がはっきり分かる。


この記事をシェア


※3個まで選べます

こちらの内容でよろしいですか?