ピクニック at ハンギング・ロック 4Kレストア版

1900年、2月14日。セイント・バレンタイン・デイ、寄宿制女子学校アップルヤード・ カレッジの生徒が、二人の教師とともに岩山ハンギング・ロックに出かけた。規律正しい生活を送ることを余儀なくされる生徒たちにとってこのビクニックは束の間の息抜きとなり、生徒皆が待ち望んでいたものだった。岩山では、力の影響からか教師たちの時計が12時ちょうどで止まってしまう不思議な現象が起こる。マリオン、ミランダ、アーマ、イディスの4人は、岩の数値を調べると言い岩山へ登り始めるが、イディスは途中で怖くなり悪鳴を上げて逃げ帰る。その後、岩に登った3人と教師マクロウが、忽然と姿を消してしまう・・・

オーストラリアの名匠ピーター・ウィアーが1975年に発表した「ピクニック at ハンギング・ロック」が、日本劇場初公開から約40年の時を経て4Kレストア版で蘇る。本作は、1967年に発表された同名小説を基に映画化され、寄宿制女子学校の生徒3人と女教師1人が岩山ハンギング・ロックで失踪するという謎めいた事件を描いている。公開当時、批評家や観客に大きな混乱をもたらし、その衝撃は「これは実話なのか？」と波紋を呼ぶほどだった。また、ソフィア・コッポラの「ヴァージン・スーサイズ」にも影響を与え、ラフ・シモンズやアレキサンダー・マックイーンなどのファッション界の巨匠たちにもインスピレーションを与え続けている。本作でその名を世界に知らしめたピーター・ウィアーは、メル・ギブソンやジョージ・ミラーと並び「オーストラリア・ニューウェイヴ」を代表する監督の一人となった。未だ解けぬ美しき謎が4Kで鮮やかに再び甦る。