ハンナ（ジュリア・ガーナー）とリブ（ジェシカ・ヘンウィック）の親友２人。旅行で訪れたオーストラリアでお金に困り、荒れ果てた田舎にある古いパブ「ロイヤルホテル」に滞在し、バーテンダーとしてワーキング・ホリデーをすることに。単なる接客バイトかと思いきや、彼女たちを待ち受けていたのは、飲んだくれの店長や荒々しい客たちが起こすパワハラやセクハラ、女性差別の連続だった。楽観的なリブは次第に店に溶け込んでいくが、真面目なハンナは孤立し精神的に追い込まれ、2人の友情は徐々に崩壊していく……。

オーストラリアの荒れた田舎にひっそりと佇む「ロイヤルホテル」でワーキング・ホリデーに来た女性2人が遭遇する身の毛もよだつ悪夢を描いた新感覚のフェミニスト・スリラー。実在のパブでの出来事をモデルにした本作は、フィンランドのバックパッカーが「ロイヤルホテル」というパブで働く中、ハラスメントを受ける様子を描く。監督はキティ・グリーンが手掛ける。「アシスタント」でキティ・グリーン監督と組んだ主演のジュリア・ガーナーとスタッフが再集結し、そのような行動は受け入れられないというメッセージを強調している。店長や客からの差別が織り成す緊迫した状況が観る者に深いメッセージを伝える。