火の華

PKO（国連平和維持活動）のため南スーダンに派遣された⾃衛官の島⽥東介。ある⽇、部隊が現地傭兵との銃撃戦に巻き込まれる。同期で親友の古川祐司は凶弾に倒れ、島⽥はやむなく少年兵を射殺。退却の混乱の最中、隊⻑の伊藤忠典が⾏⽅不明となる。しかし、この前代未聞の“戦闘”は、政府によって隠蔽されてしまう。それから2年後、新潟。悪夢に悩まされる島⽥は、闇の武器ビジネスに加わりながら、花⽕⼯場の仕事に就く。親⽅の藤井与⼀や仲間の職⼈たち、与⼀の娘・昭⼦に⽀えられ、⼼に負った傷を少しずつ癒していく島田。花火師の道に一筋の光を⾒出した矢先、島田に過去の闇が迫る。

「火の華」は、監督・小島央大が自らの脚本と音楽を手がけ、元自衛官の苦悩とその後の宿命を描いたドラマ。主人公・島田（山本一賢）は、過去の戦争経験から心に傷を負い、平和の在り方や人間の本質について模索します。本作は、2016年、実際に報道された自衛隊日報問題に着想を得ており、PTSDの深刻さに迫る内容です。共演には柳ゆり菜、松角洋平、伊武雅刀など実力派俳優陣が揃い、主題歌には大貫妙子と坂本龍一の「Flower」が起用され、映画の雰囲気を一層引き立てます。撮影は新潟県で行われ、長岡花火などリアルな花火の打ち上げシーンが印象的です。