火火

　焼物の里、滋賀県信楽町。夫に去られ、女手ひとつで２人の子どもを育てる女性陶芸家、神山清子。彼女は、江戸時代に失われてしまった技術である穴窯による自然釉の復活に執念を燃やしていた。極貧生活の中で、失敗を繰り返し、しばしば失意の底に沈みながらも、清子は決してあきらめることなく陶芸家としての信念を貫き通し、窯焚きを続けた。そして長い歳月を経てついに清子の挑戦は実を結び、信楽自然釉の完成に成功するのだった。しかし、そんな幸せも束の間、同じ陶芸の道を歩み始めた長男・賢一が、白血病に倒れてしまうのだった…。

"火火"は、滋賀県信楽町の女性陶芸家、神山清子の人生を描いた作品です。夫に去られ、2人の子どもを育てながら、失われた技術である穴窯による自然釉の復活に挑む清子。極貧生活の中、失敗を繰り返し、失意の底に沈むも、陶芸家としての信念を貫き、窯焚きを続けます。ついに清子の挑戦は実を結び、信楽自然釉の完成に成功します。しかし、その幸せも束の間、陶芸の道を歩み始めた長男・賢一が白血病に倒れてしまいます。清子は賢一を救うため、骨髄移植のドナーを探す戦いを始めます。