シルビアのいる街で

フランスの古都ストラスブールを舞台に斬新かつ野心的な手法で綴る異色作。かつて愛し合った女性の面影を求めて想い出の街をひたすら彷徨う男の姿を、技巧を駆使し、静謐かつ詩的な音響と映像で描き出す。監督はスペインとフランスで活躍する俊英、ホセ・ルイス・ゲリン。初上映となった2008年の東京国際映画祭では、スペインの巨匠ビクトル・エリセ監督が強力に推薦したことで映画ファンの注目を集めた。男はカフェに座り、客を観察しながらノートにデッサンを描く。やがて、ガラス越しに美しい女性の姿を認め、カフェを出た彼女のあとを追ってあわてて席を立つ男だったが…。 JAN:4988111840394

「シルビアのいる街で」は、フランスの古都ストラスブールを舞台に、かつて愛した女性の面影を追い求める男の姿を描く。男はカフェで客を観察し、ノートにデッサンを描く。美しい女性を見つけ、彼女の後を追うが、彼女は人違いだと答える。彼は街中を歩き続け、市電の中で彼女に再び声をかけるが、彼女は彼が追ってきたことを責める。翌朝、彼はカフェに寄り、市電の駅で佇む。彼のノートが風にめくられ、何本もの市電が通り過ぎる中、彼の目には多くの人々の姿が映る。