検索キーワード:「ガブリエラ=マリア・シュマイデ」

  • あらすじ

    "いつもピンクのトップスを着込んだベニーは、9歳のどこにでもいる普通の女の子。だけど、怒りの感情にいったん火がつくと、あたり構わず暴力をふるい手がつけられなくなる問題児。里親の家庭、グループホーム、特別支援学校、トラブルを起こしては新たな保護施設へとたらい回し。学校にも行かず、街をぶらついては毎日を過ごす。そんなベニーは、顔を触られることが大嫌い。ママ以外、誰にも顔を触らせない。赤ちゃんの頃、顔にオムツを押し付けられたことがトラウマとなって、感情をコントロールできないほどのパニック発作を起こすから。 友達がいないベニーにとって、心を許して話せる相手はママ、そして社会福祉課のマリア・バファネの二人だけ。特にバファネは、ベニーがトラブルを起こすたびに受け入れてくれる施設探しに奔走し、ママ以上にベニーの将来を案じてくれる頼もしい存在だ。そんな彼女が、ベニーの新しい通学付添え人、ミヒャを見つけてきた。彼の役目は文字通り、ベニーの通学に付き添うこと。だがベニーは学校へ行く気などさらさらない。挙句、「学校に行きたくない」とグループホームで包丁を振り回しては、駆け付けた救急隊に鎮静剤を打たれ、病院へと連れていかれる始末。 閉鎖病棟へ入れてしまうか、精神病院に入院させるか。それとも海外の集中体験プログラムに参加させるか。バファネやグループホームの職員たちは会議で頭を抱え、ベニーの扱いに結論を出せずにいた。そんな中、ミヒャが口を開く。「森で3週間、1対1で世話をする。水も電気もない、あの子にはいい環境だ」。そして、二人の森の中での生活が始まった。最初は掃除も、ベッドメイクも、水汲みも「やる気なし」と素っ気なかったベニー。しかし、ときに厳しく、本気で接してくれるミヒャにベニーは心を開いていく…。"