三遊亭圓輔「船徳」～池袋演芸場6月中席　2018年

親に勘当され、船宿に居候している若旦那の徳兵衛は、船頭になりたいと親方に申し出る。親方は仕事の大変さを並べるが徳兵衛は食い下がり、船頭の仲間入りをすることに。ある夏の日、ほかの船頭たちが出払ってしまったところへ、馴染みの客がやって来て…。

2018年6月20日、池袋演芸場で三遊亭圓輔が披露した「船徳」は、昭和33年入門の大御所による見事な落語です。80歳を過ぎてもなお、高座に上がり人々を魅了し続ける圓輔の力量が存分に発揮されています。物語は、船頭見習いの徳があっちへふらふら、こっちへふらふらと川を渡る様子を描いており、その描写が観客の笑いを誘います。圓輔の独特な語り口と、徳のふらふらとした動きが見事にマッチし、一層の笑いを生み出しています。