映画「Summer of 85」は、小説「おれの墓で踊れ」を原作とした少年たちの恋愛映画です。ひとり海でヨットを楽しんでいた16歳のアレックス。しかし突然の嵐により転覆してしまいます。
18歳のダヴィドがアレックスを救助したことで2人は出会い、友達から恋愛に発展していきます。綺麗な海の映像と共に少年たちの恋愛模様が描かれている作品です。
| 制作国 | フランス |
| 作品カテゴリー | 映画 |
| 公開日 | 2020年 |
| 作品ジャンル | ラブストーリー,ラブコメディ |
| 公式サイト |
映画「Summer of 85」のあらすじ・キャスト
1985年の夏、フランス北部に住むアレックスは16歳、どこにでもいる進路に悩む少年だ。
偶然、出会った少年ダヴィドは18歳。自分とは正反対の自由で奔放な性格のダヴィドに惹かれていくアレックス。
2人は急速にお互いの距離を縮めていく。それは友情を通り超し恋愛感情となった。
「どちらかが先に死んだら、残された方はその墓の上で踊る」という誓いを立てるダヴィドとアレックス。
しかし彼らの前に現れた女性ケイトの存在が2人の関係を崩してしまった。そんな時、ダヴィドが不慮の事故に遭い、アレックスはダヴィドとの誓いを果たすために…。
- キャスト
- スタッフ
アレックス[フェリックス・ルフェーヴル] ダヴィド[バンジャマン・ヴォワザン] ケイト[フィリッピーヌ・ヴェルジュ] ゴーマン夫人[ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ] ルフェーヴル先生[メルヴィル・プポー] ロバン夫人[イザベル・ナンティ]
【監督】
フランソワ・オゾン
【原作】
エイダン・チェンバーズ
【音楽】
ジャン=ブノワ・ドゥンケル
【脚本】
フランソワ・オゾン
【製作】
エリック・アルトメイヤー ニコラス・アルトメイヤー
映画「Summer of 85」のレビュー
このレビューはネタバレを含みますこのレビューはネタバレを含みます
アレックスの“死への憧れ”を孕んだ語り口や、浮遊感のある視線にグイグイ引き込まれて、ダヴィドがふいに見せる揺れる表情や、ふたりの時間が一瞬で霞むラストに、胸にズーンとくる。映像も1985年のノルマンディーの風と匂いを感じさせるようで、音楽の使われ方がぐっと感情を持ち上げる。書くことで苦しみと向き合うアレックスの姿も、言葉にできない切なさを抱えているようで、すごく響いた。
フランスの美しい海辺の街を舞台にした青春映画で、ロケーションの魅力が最高に活きている。映像がどこを切り取っても絵になるし、80年代の雰囲気も完璧。青春の輝きと残酷さが絶妙に描かれていて、ラストまでしっかり楽しめる。見て損はない一本。
青春の戸惑いや若気の至り。
悲しく、悔しさもありつつも、美しい物語でした。
傍から見れば、アレックスが果たした約束は奇怪な行為に見えたかもしれません。しかし彼はあの儀式をすることで、人生をやり直せたはずです。
登場人物の心情を端的に描ているようで、実はとても深い。
夏になると観たくなる作品が、また一つ増えました!


