妖怪人間ベム

それはいつ生まれたのか、誰も知らない。暗く、音のない世界で、一つの細胞が分れて増えていき、3つの生き物が生まれた。彼らはもちろん人間ではない。また動物でもない。だが、あの醜い体には正義の血が流れているのだ。「はやく人間になりたい!」その生き物は、人間になれなかった妖怪人間である! 妖怪人間べム･ベラ･ベロは、姿かたちこそ醜いが平和を愛する正義のヒーロー。心は人間だけれども、「妖怪」でもない、「人間」でもない「妖怪人間」。妖怪人間であるために人間から恐れられ、嫌われ、はては刑事から追われるべム･ベラ･ベロ。しかし、刑事との友情が芽生え――。人間のために「悪」と戦い続けていればいつかは人間になれると信じて――。

「妖怪人間ベム」は、正義の心を持つが醜い姿から人間に恐れられ、迫害される三人の妖怪人間、ベム、ベラ、ベロの物語。彼らは人間になる方法を探し求め、街から街へとさすらい続ける。ある街で刑事の夏目と出会い、彼との交流を通じて心の温もりを感じる。しかし、その街では人間の悪意を増幅させる謎の男が暗躍している。彼らは人間のために悪と戦い続け、いつか人間になれると信じている。