シンク

冬の午後、クミは冗談半分である実験を遂行する。“離れていても特定の人の声が聞こえる超能力らしきもの”を自身が持っているようなので、仲間を探そうと思いついたのだ。すると、サツキとミノルという2人の男がやってきて、3人はその秘密を楽しむが…。

「シンク」は、近くて遠い人と人とのコミュニケーションを描いたヒューマンドラマです。物語の中心は、“超能力らしきもの”で繋がった3人のキャラクター。彼らが離れた場所で会話を交わすシーンは、視覚的にも感情的にも絶妙なバランスを保っています。それぞれのキャラクターの個性と共に、空間の距離と時間の同時性が見事に伝わってくる作品です。人間関係の複雑さと、それを超える可能性を描いた本作は、観る者の心に深く響きます。