今年大注目の2人、永瀬莉子&野村康太が語る「“好き”を貫く生き方」。ドラマ『着せ恋』の舞台裏

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累計1100万部を突破し、漫画賞を続々受賞。その後アニメ化され、こちらも大ヒットした漫画『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』が、実写ドラマ化されました。W主演を務めるのは、今年大注目の永瀬莉子さんと野村康太さん。今回は、この『着せ恋』で共演を果たした2人に、ドラマの撮影秘話やプライベートを伺いました。

MBSドラマイズム『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』作品紹介

(毎週火曜日放送 MBS 深夜0:59~、TBS 深夜1:28~)

五条新菜(ごじょうわかな・野村康太)は雛人形に心を奪われ、雛人形の顔をつくる「頭師(かしらし)」を目指して修業中の男子高校生。大好きな雛人形作りに没頭するも、好きなものが周りと合わず同世代と馴染めずにいた。ある日、手先の器用な彼の才能に気づいたクラスの人気者ギャル・喜多川海夢(きたがわまりん・永瀬莉子)から、雛人形の衣装づくりの延長で「コスプレ衣装を作ってほしい!」と依頼される。戸惑う新菜だが、海夢の熱意に動かされ、衣装制作をはじめることに。アニメやゲーム、マンガが大好きな海夢は、自分の「好き」に真っ直ぐに、全力でコスプレを楽しんでいく。そんな海夢の姿に影響され、少しずつ自身の殻を破りはじめる新菜。身も心も正反対な2人の距離は、衣装作りを通して次第に縮まっていき…!?

(※MBSドラマイズム『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』公式サイトより引用)

明るくてパワフルな海夢、真面目な新菜。ギャップのある2人のコスキュンラブコメ

―『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』のW主演、おめでとうございます。まずはオファーを受けたときの感想を教えてください。

永瀬莉子さん(以下、永瀬):原作が大人気だというのは知っていたので、不安がなかったというと嘘になるんですが、愛らしい海夢(まりん)ちゃんを演じられるのでワクワクしました。撮影に向けて、原作を読んで気持ちを高めていきました。

野村康太さん(以下、野村):人気の原作のドラマ化にこうしてW主演として携われるのは、率直に嬉しいです。

僕自身、プライベートでもラブストーリーやラブコメを見るのがすごく好きで、キュンキュンするのが大好き。

今回は、僕が、誰かにキュンキュンを与えるような立場なので、楽しみな気持ちでいっぱいでしたし、早く撮影したいなと思っていました。不安はあまりなかったですね。

―実際に役を演じてみていかがでしたか。

永瀬:海夢ちゃんはクラスのムードメーカーで、みんなを引き込むような明るさを持っている子なのですが、セリフのスピード感や、底抜けの明るさ…。実際演じてみると、想像以上にパワフルな子でした。毎日、撮影が終わった後に家に帰ったら抜け殻のようになっていました。

自分がドラマのペースを握っているような役はあまり経験がなかったのですが、セリフのスピードを速くするだけでは周りを引き込むことはできないんですよね。自分自身が役の気持ちになって、感情が一番高まって周りを引き込めるんだと気付いてから、役への入り方も変わった気がします。

海夢ちゃんが言うセリフ、ひと言ひと言がすごく刺さるというか、台本を読んでいても勇気をもらえる言葉が多かったので、すごく前向きに撮影することができました。

野村:永瀬さんは、本当にセリフの量が多くて、僕の2倍はあったんじゃないかと思うほど!テンションもすごく高いので、演じるのは大変そうだなと思っていました。 

自分だったらヘトヘトになっちゃうと思うのですが、永瀬さんは現場で毎日ニコニコしていて、共演者やスタッフの皆さんに明るく接している。本当に素敵だなと思いましたし、自分も見習いたいと思いました。

ちなみに僕の演じた新菜(わかな)は“超”がつくほど真面目で、とにかく雛人形がすごく好きな男の子なんですけど、僕は人生でほとんど雛人形に触れてきたことがなかったので、役作りのためにスマホのロック画面を雛人形にしてました。

永瀬:うん、待ち受け画面、雛人形になってたね(笑)。

野村:夜中にスマホ見ると、ちょっとびっくりしちゃうのよ(笑)。

あとは、新菜は和室で生活している子なので、僕も和室で生活しながら役作りをしていましたね。

大変だったコスプレ撮影の舞台裏、ドラマで感じたセリフの力

―永瀬さんが演じた海夢ちゃんは、コスプレが大好きなギャルですよね。撮影の準備はどんな風に行われたんでしょう。

永瀬:ギャル役は初めてだったんですが、すごく楽しかったです。

コスプレは、メイクと衣装で2時間くらい準備が必要でした。顔面をテープで吊り上げて、骨格や目の形を変えてみせたり、ウィッグをかぶったり。衣装も、機能性というよりはビジュアル重視なので、実際に着ると本当に重くて、しかも真夏の撮影。本当に大変だったのですが、自分じゃない誰かになりきるってすごく楽しいなと思いました。

コスプレをすると、素の自分じゃ言えないようなことも“このキャラクターならこういうこと、言うよな”って思えるようになる。不思議な力があるなって感じました。

あとは、カラーコンタクトを初めてつけたのですが、一日何回もつけたり外したりしているうちに、装着が得意になりました。

―コスプレの撮影が、そんなに大変だとは!

永瀬:毎日毎日、メイクをしては、取って、さらにまた塗って…という感じで撮影に臨んでいたので、肌には本当に負担がかかっていたと思います。家に帰ってから時間をかけてクレンジングして、いつも以上にスキンケアには気を使っていました。

私、美容液が好きなので、毎日日替わりで美容液を変えて使うのが自分の中での楽しみでしたね。

野村:え、でも肌、全然荒れてなかったよね。永瀬さん、いつも肌がきれいな状態だったので、すごいなと思ってました(笑)。金髪もすごく似合ってたよ。

―今回の脚本には、心に刺さるセリフが多いそうですね。お2人がドラマで印象に残っているセリフがあれば教えてください。

永瀬:私は、海夢ちゃんの「好きなことには全力で飛び込めばいいじゃないか」という言葉が好きです。私自身、お芝居をする中で迷ったりすることがあるので、その言葉は今でも胸に刺さっています。

野村:僕は海夢の「自分の気持ちは自分のために言ったほうがいい」、「好きなものには、男とか女とか関係なくない?」っていうセリフ、あと「“好き”に正直でいたほうが楽しい」っていうセリフが、新菜としても、野村康太としても印象に残りました。

自分の好きなことを誰かに話すって、やっぱり勇気がいるものだと思うんです。でも、まずは自分の気持ちに素直になることが、自分のためにも周りのためにも大切だと思いました。

プライベートではまっていることは?永瀬「桃鉄ワールド」、野村「筋トレと美容」

―今回のドラマでは、主人公の2人はコスプレに雛人形と、それぞれ夢中になっているものがある役どころです。永瀬さん、野村さんは、今何かはまっていることはありますか。

永瀬:私は『桃太郎電鉄ワールド』です。私はゲームが苦手なんですが、唯一『桃鉄』だけは本当に楽しく遊べるので、『桃鉄ワールド』で、世界各国を回って海外旅行に行けたような感覚で過ごしていますね(笑)。究極のインドアかも。

野村:僕は筋トレにすごい力を入れていて。もともとスポーツをやっていたから筋トレも身近だったんですが、最近は毎日ジムで1時間半くらい筋トレしてます。たぶん人生の中で今が一番やっているかもしれない(笑)。

細く見られますが、こう見えて意外と、脱いだらバキバキ、みたいな。特に肩を鍛えるのが好きですね。

あとは美容にもすごく興味があって、いろんな動画やSNSを見て勉強して、それを実際に自分で使ってみたりしてます。好きなことに没頭するところは新菜に似ているかもしれないですね。

永瀬:撮影中にも美容の話を結構したよね。野村くん、美容にホント詳しいし、気付いたらビタミンのサプリを飲んだりしているから、いろいろ情報を聞いたりして。

野村:逆に、美白にいいサプリの情報を教えてもらったりしてね。

―はまるといえば、野村さんはドラマの役がきっかけで、ミシンにも夢中だとか。

野村:そうなんです。今回の役をきっかけにミシンを練習したのですが、意外と楽しくなってしまって、自分で洋服を買ってきては、いろいろリメイクをするようになりました。昨日も実際に買ったパーカーを短くしましたし。

永瀬:洋服、全部短くリメイクしているみたいだよね(笑)、大丈夫?

野村:今、短い丈がトレンドだから大丈夫(笑)。

―こうしてお2人にお話を伺っていると、ほんわかといい雰囲気で撮影が進んだのがよくわかります。身近にドラマ出演を応援してくれている人はいますか?

永瀬:私は、三姉妹の末っ子で、年の離れた姉が2人いるんです。

今は2人とも結婚して、甥っ子も姪っ子もいるんですが、いつも私の出る作品を楽しみに見てくれているので、私も頑張ろうと思いますし、今回のドラマも見てほしくて家族に連絡しています!

野村:僕は「ドラマの出演が決まったよ」っていう話もしますし、割と仲良くしていますね。

モデルとしての活動や、数々の話題のドラマへの出演。2024年を振り返って

―ちなみに2024年はお2人にとって、かなり躍進の年だったのではないかと思います。今年を振り返っていかがでしたか。

永瀬:私はまず、6年間専属モデルをさせていただいたSeventeenを卒業して、気持ちを新たに新しい一歩を踏み出した年でしたし、1年を通して、本当にいろいろな役を演じさせていただきました。

今回、このドラマでW主演を務めさせていただけて、自分が年々、様々なことにチャレンジ出来ている思いますし、コスプレや自分がやったことのない役に挑戦できたのも、ひとつのご縁だと感じています。

私の今の年齢は、学生も大学生も社会人も演じることができる年齢。幅広くいろいろなことにチャレンジできるこの期間を大切にして、これからも沢山挑戦していけたらいいなと思っています。

野村:2024年は僕にとって、芸能界のキャリアの中で、一番思い出に残る年になりました。

モデルの活動も2024年になってからが一番多かったですし、ドラマ『パーフェクトプロポーズ』で初主演させていただき、成長できた実感があります。

また、ドラマ『夫の家庭を壊すまで』では、幅広い世代の方から注目していただき、街を歩いていても声をかけられるような状態になりました。

なにより“野村康太”を多くの人に知っていただけた作品に出演できて、自分にとって、思い出に残るような年になったんじゃないかなと思います。この『着せ恋』もぜひ注目していただきたいです。

僕はいろんな方に愛されるような俳優になりたくて、男女関係なく、年齢も関係なくいろいろな方に知っていただきたいなと思っています。

これからも、特別に着飾ることなく、自然体のままで活動していきたいですね。そして、自分に嘘をつかないように、着実にキャリアを重ねていきたいです。

―最後に、このドラマの見どころを教えてください。

野村:このドラマは、登場人物が本当にみんな優しい心の持ち主で、すごく平和で穏やかなコスキュン・ラブストーリーになっています。僕の演じる新菜と永瀬さん演じる海夢の可愛らしい掛け合いも、ぜひ温かく見守っていただけたら嬉しいです。

永瀬:私たちが演じた2人は高校生なのですが、学生時代だったり、その後の人生でも“好きなことをやっていいのかな”と迷うことは、たくさんあると思うんです。そんなとき、背中を押してくれるような言葉がこの作品には散らばっていて、“好きなことを全力で続けていいんだよ”、“まっすぐ突き進んでいいんだよ”って励ましてくれる。

2人の素敵なセリフにも注目していただきたいですし、私はコスプレにもたくさんチャレンジしていますので、その姿もぜひ見ていただきたいです。

永瀬莉子(ながせ りこ)プロフィール

2002年8月13日生まれ、広島県出身。「ミスセブンティーン2018」グランプリから「Seventeen」専属モデルとなり、今年8月に卒業。2019年にドラマ『ココア』に出演して女優デビュー。主な出演作は『17.3 about a sex』、『クロサギ』、『夫を社会的に抹殺する5つの方法』、『春は短し恋せよ男子。』、『この素晴らしき世界』、『恋をするなら二度目が上等』、『Re:リベンジ-欲望の果てに-』、『東京タワー』、『素晴らしき哉、先生!』映画『左様なら今晩は』、『君は放課後インソムニア』など。

●永瀬莉子 X @rico_nagase_

●永瀬莉子 Instagram @rico_nagase_

野村康太(のむらこうた)プロフィール

2003年11月30日生まれ、東京都出身。身長184cm。メンズノンノ専属モデル。2022年ドラマ『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』でデビュー。主な出演作として、ドラマ『silent』、、『ホスト相続しちゃいました』、、『パーフェクトプロポーズ』、、『あの子の子ども』、『夫の家庭を壊すまで』など。

●野村康太 X @kouta_n_staff

●野村康太 Instagram @kouta_nomura_official

『その着せ替え人形は恋をする』ドラマ公式サイト

永瀬莉子さん:
ヘアメイク/石川ユウキ(ThreePEACE)
スタイリスト/城田 望(KIND)
ブラウス/9350円/saaageboutique  03-6271-4866
スカート/47300円/ラクア(チェルキ) http://cerchi.thebace.in/
ほか/スタイリスト私物

野村康太さん:
ヘアメイク/SUGA NAKATA(GLEAM)
スタイリスト/能城匠

取材・文:小澤彩
撮影:髙橋耀太

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