あらすじ

他者と必要以上のコミュニケーションをとることをしないのり子は、鳥取の町で清掃員として働いている。ある日、仕事で訪れた病院で、入院患者の理映子から「姫路にいる私の娘をここに連れてきてほしい」と頼まれた彼女は、その依頼を受け入れ、単身で姫路へと向かう。理映子から渡された写真を頼りに、のり子が見つけることができたハルは、森の中で秘密基地を作って遊ぶような風変わりな女の子だった。初対面ののり子の顔を見て、「トンボ」というあだ名をつけるハル。２匹の犬を連れた赤い服の女、天地が逆さまにひっくり返った車の中に座っていたじいじ、「人間社会から逃れるために旅をしている」と語る親子、久しぶりに会った姉など、さまざまな人たちと出会いながら、姫路から鳥取まで一本道の国道29号線を進んでいく２人の旅が始まった──。

あらすじ

あみ子は両親や兄と一緒に広島に住む小学生5年生で、周りと少しズレている女の子。家族や同級生を始めとした周りの人達に囲まれながら、あみ子自身は元気に過ごしていた。しかし、そんなあみ子の純粋で真っ直ぐな言動は、時に周りの人達に深く突き刺さることがあった。ある時には母親から生まれるはずだった赤ちゃんがいないことを疑問に思い、ある時には同級生であるのり君に好きだと言う思いを素直に伝える。だが、結果として返ってくるのは、あみ子の想像とは違ったものだった。あみ子によって映し出される時に寂しく、時に残酷な世界に注目。