映画「マイスモールランド」は、難民受け入れの問題をテーマとした作品。多くの日本人が知らない不条理な現状に衝撃の連続です。
背を向けてはいけない社会問題に、これからの未来に私たちは何ができるのかと深く考えさせられます。主演の嵐莉菜さんが綺麗なのはもちろんですが、他のキャストの皆さんもフレッシュかつ自然な演技に、たっぷりと感情移入して見入ってしまう映画です。
| 制作国 | 日本 |
| 作品カテゴリー | 映画 |
| 公開日 | 2022年 |
| 作品ジャンル | ドラマ |
| 公式サイト |
映画「マイスモールランド」のあらすじ・キャスト
幼いころに来日し、以来日本で育ったクルド人の高校生サーリャ。
クルド人の父と妹、弟とともに家族4人で、埼玉県でクルド人の習慣を大切にしながらも日本人らしく暮らしていた。ある日サーリャは家族に内緒でアルバイトを始めることに。
アルバイト先で東京の高校に通う聡太と出会い、次第に親しくなっていく。しかしそんなサーニャの元へ、難民申請が不認定という知らせが届く。
在留資格を失ってしまうと家族は埼玉県から出られなくなり、仕事もできなくなってしまう。理不尽な現実を突きつけられた少女たちは何を思い、どのような決断を下すのか…。
- キャスト
- スタッフ
チョーラク・サーリャ[嵐莉菜] 崎山聡太[奥平大兼] 太田武[藤井隆] 崎山のり子[池脇千鶴] 山中誠[平泉成] チョーラク・マズルム[アラシ・カーフィザデー] チョーラク・アーリン[リリ・カーフィザデー] チョーラク・ロビン[リオン・カーフィザデー] 小向悠子[韓英恵] 吉田ウーロン太 原英夫[板橋駿谷] 田村健太郎 池田良 西森まなみ[新谷ゆづみ] 野原詩織[さくら] ロナヒ[サヘル・ローズ] 小倉一郎
【監督】
川和田恵真
【音楽】
ROTH BART BARON
【脚本】
川和田恵真
【製作】
河野聡 小林栄太朗 潮田一 是枝裕和 依田巽 松本智
映画「マイスモールランド」のレビュー
難民と呼ばれる人たちが、どんな状況で、どんな思いで日本で暮らしているのか、正直、これまで考えたことがありませんでした。制度の厳しさや居場所のなさは想像以上で、特に若い世代が一番板挟みになっていると感じました…。コンビニや身近なところに外国人が増え、これからもっと増えていくと思うので、真剣に考えていかなければならない問題だと気づかされました。
日本に居ながらあまりよく分かっていない社会問題はあるんだなということが分かる映画でした。人間は平等、グローバル化、多様性を認めようなどという標語は大分浸透していても、現実的には決して他者に優しくない社会システムがあり、それを作っているのはすなわち自分たちであり、自分の胸に手を当てて色々考えなければいけない問題、見て見ぬ振りをすることで誰かが苦しんでいる問題があるのではないかと、そんなことに思いを巡らせる映画。
映画としては未熟な部分もありましたが、そういうものを超えて存在感のある映画だと思いました。

