8番出口

映画「8番出口」はインディーゲームクリエイターであるKOTAKE CREATE氏が制作したゲーム「8番出口」を原作とした新感覚のサバイバルムービーです。
主演は実力派俳優の二宮和也、監督は川村元気。映画化がかなり難しいと思われる内容のゲーム「8番出口」。その実写化映画がどのように実現されたのか、監督である川村の手腕にも注目です。
「ラーゲリより愛を込めて」などの二宮和也を主演に置き、2023年にインディーゲームクリエイターのKOTAKE CREATEが個人で制作したウォーキングシミュレーターゲームを実写映画化した作品です。
突然、何度も同じ場所を繰り返してしまう無限にループする地下通路に閉じ込められた男が、様々な“異変”を探しながら8番出口から地上への脱出を目指すという物語です。
劇場公開ではウォーキングシミュレーターゲームの高い人気もあり、大ヒットしました。
出演は二宮和也の他に、ドラマ「VIVANT」などの河内大和、「余命10年」などの小松菜奈、「遠いところ」などの花瀬琴音、「〇〇式」などの浅沼成がキャスティングされました。
監督・脚本は、「百花」の監督で「怪物」などのプロデューサーの川村元気がメガホンを取りました。
ウォーキングシミュレーターゲームは特に物語があるゲームではありません。
この種のゲームは、ホラーなどたくさんの類似作品が展開されています。
プレイヤーが選んだ選択によって、ハッピーエンドになったりバットエンドになったり、プレイする人によって異なる結末になるものです。
SNSやネタバレサイトなどで、色々と議論したりして盛り上がりを見せています。
そういうゲームを原作にした今作は、映画用に物語を入れ込んでいます。
物語と言っても、ドラマチックに展開するような、起承転結のはっきりしたものではありません。
お涙頂戴な要素もなければ、心が震える感動作でもありません。
ゲームの世界観からプラス要素に厚みをつけている感じですね。
主人公を喘息持ちという設定にしたことも、緊張感を高める要因になっていると思います。
二宮和也の演技も、さすがというほかありません。
劇場公開時から、歩くおじさん役の河内大和が大きな話題になったり映画とコラボした脱出ゲームなども展開されました。
また、津波を彷彿させるような映像があり、観客に対して注意の告知が公開数日後になったことも、世間を賑わせました。
なにかと話題になった作品です。
ウォーキングシミュレーターゲームのファンには受け入れやすい出来になっているんだと思います。
逆に、映画ファンにはちょっと理解出来ないところもあるかもしれません。
要は、ゲーム慣れしている人には、この世界観には入り込めやすいのかもしれません。
物語といっても、大変は間違い探しのようなもので、観客も一緒にこのループする通路の“異変”を探すという面白さがあります。
ここら辺はやはりゲームっぽいですね。
絵的にはほぼずっと同じ地下通路。
途中で視点が変わったり、展開にも工夫が見られます。
ですが、物語自体が薄いので、大きな起伏の畝りがあるような展開ではありません。
映画的なスケール感もほぼありません。
そういう事もあり、B級映画っぽい雰囲気もありました。
悪い意味ではなく、ミニシアターで上映されるようなアート性の高い作品の空気感がありました。
雰囲気的には「世にも奇妙な物語」の一編という雰囲気もあります。
この作品は、より映画的な目で見る作品ではないのかもしれませんね。
かなり独特な作品だというのが、ゲームファンをはじめ、広く話題になった要因なんでしょう。
オープニングはとても印象的でした。
黄色の画面にラヴェルの「ボレロ」が流れます。
とてもスタイリッシュ感もありました。
それに、この作品は音響が非常に効果的に使われています。
あの有名なおじさんのコツコツ歩く音など、心理的に追い詰めていく要素がふんだんに盛り込まれています。
説明台詞も余計なシーンもなく、本来なら20分くらいで終わってしまいそうな内容を、95分に仕上げた河村元気監督の手腕はさすがですね。
【書いた人】
映画大好きroninです。
年間、劇場など新作を350本前後、その他配信などで約700本以上の映画を観ています。
ラジオドラマを数本、映画のシナリオや企画も執筆しています。
たまに映画のトークイベントやラジオにも出演。
映画検定2級。
アメブロで映画のブログやってます!
https://ameblo.jp/roninfilms/
制作国 | 日本 |
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作品カテゴリー | 映画 |
公開日 | 2025年8月29日 |
作品ジャンル | ホラー・パニック,サスペンス・ミステリー |
公式サイト | 公式サイトへ移動する |
あらすじ
ある男(迷う男)は地下鉄の改札を出て8番出口に向かって進んでいくが、いつまでも出口にたどり着くことができない。
何度も同じ男(歩く男)とすれ違う中で、迷う男は自分が同じ場所をループしていることに気づく。
壁にある謎めいた「ご案内」には、「通路に異変があれば引き返す、なければそのまま進む」というルールが。
正しければ8番出口に近づいていくが、間違うと0番出口にもどってしまう…。はたして迷う男はこの無限ループを脱することができるのか!?
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元のゲームをやっているのでどうやって話を作るのか不安すぎて期待を下げて観に行ったが意外と面白かった。観る前にゲームをもう一度やってから行ったのでさっき見たやつだ!ってなったのもあって面白かった。
キャスト
【出演】
迷う男[二宮和也] 歩く男[河内大和] 浅沼成 花瀬琴音 小松菜奈
【スタッフ】
監督[川村元気] 脚本[川村元気] 平瀬謙太朗 原作[KOTAKE CREATE]
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