マーラー

1911年。51歳の音楽家、グスタフ・マーラーは、妻を連れてウィーン行きの豪華列車に乗り込んだ。まだ30代の妻の態度は冷ややかで、同乗した軍人に言い寄られ気持ちをぐらつかせている。一方、マーラーは道中で未完の交響曲10番を仕上げようとしていたが…。

「マーラー」は、音楽に魂を捧げた作曲家、グスタフ・マーラーの半生を描いた作品です。彼の偉大な音楽家としての内面と、ひとりの人間としての別の顔を描き切ることに成功しています。マーラーの回想や妄想の世界を、ケン・ラッセル監督が美しくも大胆な映像と演出で映し出すことで、観る者に深い感銘を与えます。音楽と人間性の葛藤を描いたこの作品は、洋画好きには見逃せない一本です。