文久3(1863)年、京都――。お人好しの父・七也が営む小さな茶屋で働く深草丘十郎(奥智哉)は慎ましくも誠実に日々を生きていた。ところがある夜、その穏やかな日常が一変。店に逃げ込んできた佐幕派藩士をかくまった七也が、長州藩士の庄内玄悟に斬り殺されてしまったのだ。怒りに震える丘十郎は庄内ら一味を追うべく店を飛び出すが、そこに現れたひとりの男が丘十郎の思いを引き取るかのごとく藩士のひとりを鮮やかに斬り捨てた。彼は壬生浪士組局長・近藤勇(高野洸)と名乗り、丘十郎に「お父上の勇気に感謝する」と弔いの言葉をかけて去って行った。逃げた庄内への復讐を誓う丘十郎は、壬生浪士組への入隊を決意。隊士募集の張り紙を頼りに入隊試験の会場に乗り込むが、集まったのは渋皮喜平(簡秀吉)をはじめ、いずれも腕に覚えのある実力者ばかりで、刀を持つことすらおぼつかない丘十郎は試合に臨んでもまったく歯が立たない。それでも入隊をあきらめきれない丘十郎は、沖田総司(藤岡真威人)の指示により、応募者の中でも群を抜く剣の達人・鎌切大作(前田拳太郎)と対戦することとなるが…!?
琅王氏と長公主の間に生まれ、家族からも皇帝一族からも愛され美しく成長した王。成人の儀を迎え、共に育ち恋仲の第3王子子澹との婚姻を皇帝に願い出ようとするが…。その頃、将軍蕭率いる寧朔軍が隣国忽蘭の侵攻を食い止め、死闘の末忽蘭王を討ち取る。忽蘭王を討ち取った者に王爵を授けると公言していた皇帝の言葉どおり、蕭は豫章王として冊封されることに。一方、子澹との婚姻を夢見る王は皇帝との将棋の勝負に勝ち褒美として婚姻の許可を取り付けるが、その行動に怒った父王藺は王に100日の禁足を言い渡す。灯籠祭りの夜、王は屋敷を抜け出し子澹としばしの逢瀬を楽しむが、出先で子澹は何者かに命を狙われ、2人は見知らぬ男たちにその場を助けられる。その男こそ王藺の招きで密かに皇都の城内にやって来た蕭だった。