海の百万石

金沢城下、加賀百万石の行列で、前田藩隠密の総元締めとして横暴を極める大原伴右衛門に対し憤然と怒りを露わにする若者がいた。名を銭屋五兵衛。質商・銭屋の息子でありながら海外貿易に雄志を燃やし、自らの代で廻船業に転業を果たす野心児だった。

「海の百万石」は、舟橋聖一の小説を映画化した作品で、豪商・銭屋五兵衛の生涯を描いています。五兵衛は一大で巨万の富を築き上げましたが、その一方で町民の代表として常に権力と戦う姿が描かれています。その不撓不屈の半生を東映の金看板・片岡千恵蔵が熱演し、視覚化しています。この作品は、大河ドラマ第1作『花の生涯』の原作者として知られる舟橋聖一の文芸巨編としても評価されています。