60周年記念独演会

赤穂藩士・岡島八十右衛門が、刀のことで侮辱を受けたという。それを知った下僕の直助は、主人に良い刀を持たせたいと思い、刀鍛冶になるべく出奔した。大阪の刀鍛冶に弟子入りし、修行を重ねる。やがて念願の刀匠となって、彼は帰藩するのだが…。

「60周年記念独演会」は、講談界初の人間国宝・一龍齋貞水が高座60周年を記念して開催した独演会です。主に「赤穂義士」の外伝「誉の刀鍛冶」を披露し、怪談噺と共に忠臣蔵ものを大切な演目と自負しています。貞水の語り口は、その想いがこもっているため、観る者を引き込む力があります。この作品は、貞水の長年の経験と技術が詰まった、まさに記念すべき作品と言えるでしょう。