人間の條件 第2部 激怒篇

ある日、特殊工人の脱走事件が発覚。慰安婦・金東福が梶の部下・陳を誘惑して実行させたのだった。特殊工人の待遇改善に努力していた梶は、脱走をやめるよう彼らを説得する。しかし、なおも作業現場からの脱出未遂事件が起こり、高ら7人が公開処刑される。

「人間の條件 第2部 激怒篇」は、五味川順平の半自伝的名作を小林正樹監督が映画化したヒューマニズムの巨編です。戦争の狂気が人を悪魔に変える様子を生々しく描き出しています。三島雅夫が演じる所長は、自身の保身のために権力の手先となり、その冷徹さが際立っています。一方で、人道主義を貫く主人公は、その所長との対立を通じて最大の危機を迎えます。この作品は、人間の善悪と戦争の狂気を描いた力作です。