あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」は、「とにかく泣ける」とSNSを中心に話題になった汐見夏衛のベストセラー小説を、福原遥主演で実写映画化した作品です。

現代に生きる女子高生が戦時中の日本にタイムスリップし、そこで様々な人と出会い、恋をします。

しかし、愛する人は特攻隊員で、程なくして命がけで戦地に身を投じる運命と知ります。

涙なくして見られない、時を超えた2人の切ないラブストーリーです。


目が覚めると、1945年6月の太平洋戦争末期に突然タイムスリップしてしまった女子高生と、戦時中の特攻隊員のせつない恋を描いた汐見夏衛の小説を実写映画化した作品です。

泣ける物語という事と、福原遥や水上恒司の人気もあって、広く若い世代に受け入れられた大ヒット作です。

戦時中、しかも特攻にからめてのタイムスリップ悲劇の恋愛もの...という設定からして、泣かせに来ています。

物語的にはありがちなタイムスリップもののファンタジーではありますが、特攻隊員との淡く切なく哀しい純愛劇に特に女性から多くの支持を集めました。

この手の作品は東宝が得意な感じなんじゃないかと思っていましたが、今作は松竹作品。松竹色が出て垢抜けない感じになってしまうのだろうかとも思いましたが、良くも悪くも松竹の作品の映画でした。

展開的にはかなりベタなものではあります。それ以上、以下でもない、見事なベタ展開。

でも、ターゲットが若い世代だし、戦争・特攻隊をモチーフにすると、この見せ方しかありません。

若い世代向けの狙いどころは、見せ方も思いもバッチリはまっています。とてもわかりやすいメッセージはきっちり広く万人に届きます。

純粋に素直に観れば、号泣すると思います。ベタだから、難しくないから、ストレートだから心にびんびん響いて、涙腺が崩壊して涙が溢れ出します。

公開当時、劇場内ではあっちこっちで啜り泣く声が聞こえていました。

令和の時代になって、今の若い子たち(だけではないですが)に反戦への思いと、戦争経験を風化させないという姿勢はとても大切です。

生命の尊さや、大切な人のことを思う気持ちを忘れてはいけないことを伝えてくれます。

あの時代と、今の時代の価値観の違いを改めて知ることが出来ます。そういう時代があって、今の日本の平和があるということを再認識させてくれます。

時代を超えた、儚い悲劇の恋愛ラブロマンス推しだと思いましたが…実は恋愛要素はちょっと控えめな感じでした。

各キャラクターのそれぞれのエピソードを描いているのが中心になっています。
原作者の汐見夏衛が小学生の時に訪れた知覧の特攻隊員の手紙などに感銘を受けて創作しただけあり、どちらかというとそちらを中心に描かれていました。

逆に、悲劇の大恋愛を期待している方には少々肩透かしを喰らうかもしれません。

ただ、恋愛要素だけでなく、きっちりと当時の状況や特攻隊員としての心情も描いているので、若い世代だけでなく、戦争映画に興味を持たれている方や、高年齢層にも心に響く内容になっています。

ちゃんと時代考証などもしっかりしていて、すごく真面目に作られています。

戦争の事を学校の授業くらいでしか知らない方々に、広く観てもらいたいです。
日本の太平洋戦争ものとしては、恋愛ものということもありソフトタッチではりますが、とても観やすく、感動出来る作品です。

主題歌の楽曲、福山雅治の「想望」がまた雰囲気を盛り上げてくれます。
耳に残る素晴らしい歌と相まって、涙なしでは観れない作品になっています。

知覧の「特攻の母」と呼ばれる鳥濱トメをモデルにした人物を、松坂慶子が演じます。

鳥濱トメさんをモデルにした映画や映像作品はたくさんあります。興味のある方は、ぜひ調べてみてください。

今作は2023年12月8日(金)の年末年始興行作品としてロードショー公開されました。

青春もので、現代と深く繋がりを持たせていたとはいえ、戦争をテーマに取り上げいたのでどれだけ若い世代に響くかが注目でしたが、結果は興行収入約45億4,000万円と大ヒット。

2023年の日本興行収入ランキングでも9位と大健闘。
SNSの口コミで広がり、上映週を重ねても粘りの興行になりロングランヒットしました。

見事、とにかく泣ける!と、この年の年末年始の泣きの1本として若い世代に広く届きました。

正直ここまでヒットするとは思っていませんでしたが、この大成功は今後の邦画の映画業界にも明るい話題になったと思います。

【書いた人】
映画大好きroninです。
年間、劇場など新作を350本前後、その他配信などで約700本以上の映画を観ています。
ラジオドラマを数本、映画のシナリオや企画も執筆しています。
たまに映画のトークイベントやラジオにも出演。
映画検定2級。
アメブロで映画のブログやってます!
https://ameblo.jp/roninfilms/



制作国

日本

作品カテゴリー

映画

公開日

2023年12月1日

作品ジャンル

ラブストーリー・ラブコメディ

公式サイト

公式サイトへ移動する

あらすじ


親や学校への不満から家出した現代の女子高生・百合。

逃げ込んだ近所の防空壕跡で目を覚ますと、そこは1945年6月、戦時下の日本であった。
途方に暮れる中、特攻隊員の彰に救われ、彼の世話になる。軍の食堂で女将や勤労学生たちと過ごす日々の中、百合は彰の優しさに触れ、次第に恋心を抱く。

だが彼は間もなく特攻に出撃する運命にあった...。



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レビュー 29件

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4.1

~5

41%

~4

38%

〜3

17%

〜2

3%

〜1

0%

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2025.8.8

まも/20代/女性

4.0

0


酷評されていたが私はとても好きな作品だった。わかりやすい内容で見やすかったです。
戦争って誰のためにもならんなぁと。
現代に帰ってきた時の手紙を見た時が1番泣けた

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2025.7.14

しゅう/30代/男性

3.5

0

心温まる


このレビューはネタバレを含みますこのレビューはネタバレを含みます
※ネタばれ含む
ロマンス/戦争映画
大まかなストーリーとしては現在の女子高生の百合(福原遥)が母との喧嘩により家出をしたことがきっかけで戦時中にタイムスリップして特攻隊員である彰(水上恒司)と出会うところから物語が進んでいった。百合はタイムスリップしたことや戦時中という現代との時代背景の違いにより困惑し、暗い表情や戸惑いが見受けられるシーンが多い。彰の戦死が知らされ、悲しみの暮れていたが彰と約束していた、未来を生きてほしいという願いを胸に
現代に戻った後、前向きに生活を送る百合の心境の変化が描かれている。
本作品は戦争や特攻の悲惨さを伝えるだけではなく、恋愛や人とのこ交流を通じて夢を抱いて生活を送る大切さに気付かせてくれる物語となっている。
鑑賞後、いい意味で裏切られ気落ちすることはなく、前向きに生きていくことへの背中を押してくれる作品であった。

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2025.7.2

京子/30代/女性

5.0

0

涙なしには見られない 恋したくなる 感動


SFラブストーリーで、涙なしに見れない名作だった。
特に若い女性の胸に響くと思う。
福山雅治の主題歌も本作にマッチしており、よかった。

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2025.6.30

えり侍/30代/女性

4.0

0


身を挺して戦わなくてはいけない青年たちの心情を考えると辛かった。脇役だけど伊藤健太郎はやっぱり良い演技をするなと思った。

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2025.5.17

あやか/20代/女性

4.0

0


戦争中の物語はいつも涙なしにはみれなくて、今回もそうでした。自分がその時代に生まれていたら…と考えてしまいます。主演の福原遥さんが可愛かったです。

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2025.4.26

チサタキ33/20代/男性

4.5

0


このレビューはネタバレを含みますこのレビューはネタバレを含みます
頭ではわかってるけど、気持ちがついていかなくて、やるせなさに胸が焼けるようだった。手紙のシーンなんか、無理。涙が勝手に出てくるし、静かな劇場で嗚咽こらえるのに必死だった。恋愛映画だと思って油断してたら、全然違った。あの時代の「当たり前」が、今の自分の「当たり前」を壊してきて、なんか苦しかった。想いが通じ合ってるのに、それでも別れなきゃいけないなんて、こんな残酷ある?ラストが中途半端に希望まみれじゃなくてほんと良かった。だからこそ、観終わったあともしばらく感情が残り続けた。静かに泣きたい人はナイトショーで観たほうがいい。

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2025.2.21

まさ/20代/男性

5.0

0


ものすごく感動しました。
主人公が親と喧嘩して家を飛び出し防空壕の中で朝を迎えたら戦時中の日本にタイムスリップしてしまうところから始まる物語。戦争について反対するが誰の共感も得られない時代、特攻機に乗るのが夢とかたる若い青年。この2人の心の触れ合いが深く繊細に描かれているのが印象的です。

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2025.2.10

Micho/30代/女性

5.0

0


大号泣で、日本の歴史とここまで繋いできてくれた先人たちへのリスペクトとだからこそどう生きるべきかを考えさせられた。エンディングソングの想望がまた泣ける。

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2025.1.23

ぬり/40代/女性

3.0

0


特攻隊物の映画にしてはまだ見やすいと思った。それでも泣いてしましました。主人公の女の子の性格があまり好きになれず・・で始まったけど、後半は改心したからよかったよ。

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2024.12.31

Red33/50代/男性

4.0

0


福原遥さんが演じる百合がタイムスリップして戦時中の日本に迷い込むところから物語が始まります。福原さんの表現力が素晴らしく、現代の不満を抱える女子高生が過去で彰との出会いを通じて成長していく姿が感動的です。水上恒司さんの彰も誠実さが伝わり、彼の運命を知ると胸が締め付けられます。戦時中の厳しい状況が背景にありつつも、二人の心の触れ合いが非常に繊細に描かれていて印象に残ります。


キャスト

【出演】
加納百合[福原遥] 佐久間彰[水上恒司] 石丸[伊藤健太郎] 板倉[嶋崎斗亜] 寺岡[上川周作] 加藤[小野塚勇人] 千代[出口夏希] 加納幸恵[中嶋朋子] ヤマダ[坪倉由幸] ツル[松坂慶子] 
【スタッフ】
監督[成田洋一] 原作[汐見夏衛] 脚本[山浦雅大/成田洋一] エグゼクティブプロデューサー[吉田繁暁] 企画[新垣弘隆/西麻美] プロデューサー[西麻美] 撮影[小林拓] Bカメ[成田伸二] 照明[岸本秀一] 録音[鈴木健太郎] 美術[丸尾知行/中川理仁] 装飾[佐々木博崇/山本直輝] 衣装[早川奈緒美/白井恵] ヘアメイク[永江三千子] ポスプロスーパーバイザー[佐藤正晃] VFXプロデューサー[山口幸治] ポスプロコーディネーター[朝海清史] 編集[岩間徳裕] 音響効果[渋谷圭介] 音楽プロデューサー[茂木英興] 主題歌[福山雅治] 監督補[高明] 制作担当[村山亜希子] アシスタントプロデューサー[田中裕章] インプロデューサー[湊谷恭史]  



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