ジャクソン2等兵

50代/男性

30 件のレビュー

投稿日順 評価順

ロッキー

5.0

70年代生まれの男子でロッキーに影響されなかった人っていないのではと思うほどの名作。この世代はスタローンの地声より羽佐間道夫の吹替えの方がしっくり来るんじゃないんでしょうか。タクシードライバーとロッキーは同じ1976年の作品ですが前者はアメリカン・ニューシネマ、後者はハリウッド的サクセスストーリーで主人公もトラヴィスが陰、ロッキーは陽として描かれているのが面白いです。ロッキーとエイドリアンのロマンスも脳筋ダメ男子とコミュ障女子だからこそリアリティがあって感情移入しやすく、美男美女のそれなんて絵空事じゃんと辟易してしまいます。

2024.08.09 投稿

時計じかけのオレンジ

5.0

人間の暴力性を問う作品。前半アレックス一味が悪行の限りを尽くすシーンは目を背けたくなるほど嫌悪感を抱くのですが、その後ルドヴィゴ療法により逆に暴力への嫌悪感を抱く真人間に改造されたアレックスが社会に放たれフルボッコにされると「ザマア、自業自得じゃん。」と思う自分がいるワケです。暴力を忌み嫌い、善人ヅラしてても復讐という大義名分さえあれば暴力を容認しているという矛盾をキューブリックは観客に問いかけてるんだと思います。

2024.08.09 投稿

ミッドナイト・ラン

5.0

好きすぎて何度も観た映画です。デ・ニーロのすぐキレる賞金稼ぎも好きなキャラなんですが、何度も観るうちにチャールズ・グローディンの落語のような独り言とかデ・ニーロを小馬鹿にした喋り方をするウザキャラの方が好きになりました。この二人の掛け合いが面白すぎていつまでも観ていたくなります。ラストの粋な別れもカッコいいので未見の方は是非。

2024.08.08 投稿

エレファント・マン

5.0

人間は異形の者を好奇心で見たがる心理を潜在的に持っていると思います。テーマパークのお化け屋敷と本作の見世物小屋の本質的な存在意義になんら変わりはなく、好奇心という醜悪さを棚に上げ前者はアトラクションだからOK、後者は差別だからNGと都合よく扱っているだけに過ぎないのではという疑問をずっと持っています。確かにフィクションと現実を混同するなと言いたいのもわかるんですが、怖いもの見たさという点では同じじゃないかとも思うワケで。ちなみに公開当時小学生だった私はずっとホラー映画だと思ってました。

2024.08.10 投稿

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン

5.0

量産されるハリウッド産ラブコメの中でも屈指の面白さで、女子チームでここまで下品な笑いは珍しく終始笑いっぱなしでした。後半アニーが凹んだとき、軌道修正しに来たのがメーガンだったのは意外でしたが、「自分の不幸を周りのせいにするな!」には惚れました。いかにもハリウッド的な紋切り型のラブコメですがビールでも飲みながら観るのにベストです。

2024.08.08 投稿

クライング・ゲーム

5.0

今だからこそポリコレとかLGBTとか多様性を受け入れる社会にはなってますが、たとえば吉岡里帆が実は男だったらとか考えるとそら誰でも悩みますって。ジュディとの敵同士でも芽生える奇妙な友情、ファーガスとディルの絶妙な関係性、先の読めないストーリー、どれをとっても脚本の完成度の高さに感服しました。蠍と蛙のエピソードも作品のテーマになってて観終わった後、おとぎ話でも読んだ感覚になりました。かなりオススメです。

2024.08.07 投稿

悪魔のいけにえ 公開40周年記念版

5.0

原点にして頂点という言葉はまさにこの映画のこと。ホントに怖いのは狂った人間だということを思い知らされました。ヒッチハイカーの奇行に始まり、ソーヤー家の内覧会及び家族紹介を兼ねたディナー、レザーフェイスとひたすら鬼ごっこの後半戦まで休憩なしで楽しませてくれます。公開当時上映禁止になった国があるほどいわく付きのスラッシャー映画にもかかわらず、実は血はほとんど出ません。ラストの夕日をバックにチェーンソーを振り回すレザーフェイスは一周回ってカッコいいです。

2024.08.07 投稿

イングロリアス・バスターズ

5.0

元ネタのB級映画をA級エンタメにしてしまうタランティーノの手腕は流石としか言いようがないです。テンポが良く全く先が読めないストーリーはダレることなく見入ってしまいました。タランティーノ作品ではいつも思うことなんですが、ただ人が会話しているだけのシーンで途轍もない緊張感を演出できる才能が羨ましいです。

2024.08.08 投稿

12モンキーズ

5.0

間違いなくテリー・ギリアムの最高傑作。バック・トゥ・ザ・フューチャーのような過去に戻って不幸な未来を変えるのではなく、地下に潜った人類を地上に戻すべく過去にばらまかれたウィルスの原因を探るというタイムトラベルなのでタイムパラドクスは起きないという設定が◎。ブラピの精神病患者も見どころですが、輪廻転生にも通ずる切ないラストに思慮を巡らせたのを覚えています。

2024.08.06 投稿

グラン・トリノ

5.0

イーストウッド作品に多い贖罪や疑似家族をテーマにした作品です。ポーランド系でありながら、アメリカへの愛国心とアメリカの伝統的な価値観を持った頑固ジジイがモン族の苛められっ子少年との出会いを通じて人として大切なことは何かを受け継いでいくストーリーです。 ダーティハリーでマグナムをぶっ放してきた昔のイーストウッドとの決別にも思えるラストは感慨深いです。

2024.08.06 投稿

ファーゴ

5.0

実際の殺人事件のほとんどは衝動的で無計画に起こるらしいです。身代金さえ手に入れれば良かったはずの主人公が、誘拐を依頼したバカ2人のせいで「思てたんと違う」事態になり、狼狽ムーブかましていく姿は思わず応援したくなります。本来なら怖くて緊張感あるシーンでも絶妙な笑いを入れてくるのがコーエン兄弟作品の魅力で、「な?人間ってアホやろ?」と神の視点で語られてるような感じが好きです。

2024.08.04 投稿

レナードの朝

5.0

セイヤー先生の台詞「人間の心はどんな薬よりも強力で、それは仕事、遊び、友人、家族によって育てる必要がある。私達はこんな単純なことを忘れているのです」は日々の生活に忙殺されているとホントに忘れがちです。だから邦題の「レナードの朝」よりも「Awakenings」の方がしっくりきます。 ポーラとのダンスシーンで流れるランディ・ニューマンの「Dexter's Tune」が泣けます。心の洗濯をしたいときにオススメ。

2024.08.03 投稿

マッドマックス

5.0

マックス一家が極悪暴走族に襲撃されるシーンはホラーとしか言いようがなく、昔ヤンキーにカツアゲされた時の恐怖が蘇ります。スーパーチャージャー付V8インターセプターは今でもカッコイイと思えるし、若いメル・ギブソンのおとなし目の演技も初々しくて好きです。

2024.08.02 投稿

メリーに首ったけ

5.0

キャメロン・ディアスはホントにカワイイし、ベン・スティーラーの童貞丸出しのキャラも最高のラブコメ。昔、落ち込んだ時に観ては元気をもらってました。ファレリー兄弟の映画における障害者の描き方を差別だと言う人がいますが、私はそうは思いません。障害者も映画に出演して人を笑わせる権利があると思います。差別だと騒ぐ人が差別している事に気付くべきです。

2024.08.07 投稿

プラトーン

5.0

反戦映画として語られることが多い本作ですが、そんな大層なものではなく純粋にオリバー・ストーンの体験したベトナム戦争を描いたものだと受け取ってます。タイラーにとってエリアスは理想の、バーンズは現実の戦争だったということではないかと思います。だからラストの「僕たちは自分自身と戦ったんだ」というセリフに納得がいきます。

2024.08.01 投稿

ファイト・クラブ

5.0

消費依存の現代人へタイラー・ダーデン兄貴からの大説教映画。「人間の価値は職業や、乗ってる車や、財布の中身でもない。お前は自分の所有物に所有されてるんだ。痛みを感じろ。苦しみと犠牲が尊いんだ。」もうホントにぐうの音も出ません。

2024.07.31 投稿

スカーフェイス

5.0

この映画でトニー・モンタナから「男という生き物は一生に一度はでっかい花火を打上げなければならない」という絶対真理をご教授いただきました。アル・パチーノが終始ブチギレてるだけでウザいと当時付き合ってた彼女が言ってましたが、それがいいんじゃないか!と思ったけど何も言い返しませんでした。なので未だにでっかい花火は打ち上げてません。

2024.07.29 投稿

ロボコップ

5.0

残酷描写には定評のあるバーホーベンらしく子供には見せられないヒーロー映画となってます。ロボコップになっても断片的にマーフィの記憶が残っていることで感情移入できるし、だからこそ復讐にも熱が入るってもんです。ED-209の階段ズッコケシーンは大爆笑でした。

2024.07.31 投稿

ブレイブハート

5.0

史実と多少違っていようが面白ければそれでいいと思います。映画なんて所詮作り物だという認識で観るべきで、実際のスターリング・ブリッジの戦いとは違うとか、初夜権などなかったとかどーでもよくメル・ギブソンがこの方が面白くなると信じて作ったものが実際面白いんだからしょうがないんです。長尺を感じさせないテンポの良いストーリー、ジェームズ・ホーナーのメインテーマも最高です。ブルース卿にはずっとイライラしましたが。

2024.07.29 投稿

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク

5.0

前作に比べ恐竜の種類もVFXシーンも大幅に増え、恐怖と緊張感を手堅く演出できるスピルバーグ御大の仕事っぷりは期待を裏切りません。人が襲われるシーンをあえて残酷に描写しないことでR指定を回避したり、連結キャンピングカー落下シーンの演出も流石としか言いようがないです。

2024.07.28 投稿

エイリアン2

5.0

1作目がホラーテイストだったのに対し、期待の続編は銃火器満載の戦争映画になってて大満足でした。強い女性が大好物のキャメロン監督、今作も例に漏れず女同士の生き残りをかけた戦いを怒涛の展開で見せてくれます。あとパワーローダー操縦したいです。

2024.07.27 投稿

ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 デジタル・レストア・バージョン

5.0

初見は高校生でその時は全くこの映画の良さが分からなかったんですが、オッサンになった今、ノスタルジーとはまさにこの映画のことだと理解できました。映写室でアルフレードの形見のフィルムを観るシーンはモリコーネの曲も相まって何度号泣したことか。オッサンを労る優しい映画です。

2024.07.26 投稿

マン・オン・ザ・ムーン

5.0

我思うにアンディはコメディアンを仕事にしていたわけではなく、人生そのものがコメディアンなんです。自分勝手で周りの人間を騙し、欺いて、嫌われようと信頼を失おうとおかまいなし。自分が楽しければそれでいい。ホントに自由で羨ましいと思える生き方です。REMのタイトル曲の歌詞「君が信じたならそれでいい」が心に沁みます。名作!

2024.07.26 投稿

宇宙戦争

5.0

スピルバーグはジャンルを問わず何を撮らせても完成度が高く、職人のような監督。宇宙船を大きく見せるアングルや地面が割れるときの地を這うカメラ、走る車の周りをグルグル回るカメラワークは見る者を飽きさせない。ヒーロー役の多いトム・クルーズのダメ親父っぷりも魅力的。

2024.07.26 投稿

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

5.0

MCUのお笑い担当ですが、互いに衝突しながらも同じ目的に向かっていくストーリーはありきたりだけど嫌いじゃないです。各キャラも個性的で魅力的だし、何よりジェームズ・ガンの笑いはツボにハマります。少林サッカーが好きな人にはオススメ。

2024.07.26 投稿

燃えよドラゴン

5.0

ブルース・リーの哲学とアクションへのこだわりが凝縮された傑作。1対1で戦う際の居合抜きのような緊張感とヌンチャクやカリの武器で戦う際の見得を切る様は何度見てもカッコイイ。

2024.07.26 投稿

少林サッカー

5.0

全編に散りばめられたオフビートな笑いの中にもスポ根映画の定石を踏んだストーリーは素晴らしいの一言に尽きます。正にチャウ・シンチー版ロッキー。 「娯楽映画はこういうのでいいんだよ」と思わせる傑作です。

2024.07.25 投稿

フィッシャーキング

5.0

贖罪がテーマの映画だと思われますが、私は恋愛映画だと思ってます。 パリーがリディアに告白するシーンは号泣モノ。「I Love You」というありきたりなセリフでこれほど感動した映画は他にありません。

2024.07.25 投稿

死霊のはらわた

5.0

初見の時はあまりにも恐すぎてトラウマになりましたが、改めて見直してみるとこれはコメディだと気づきました。サム・ライミの独特なカメラワークや、チープだが過剰なグロ描写も楽しく、大学の映画研究会が少ない予算で頑張って作った映画のようで微笑ましいです。

2024.07.25 投稿

タクシードライバー

5.0

テーマは「孤独」。将来に希望を持てず、自分を変えたいと努力するが何ひとつうまくいかない。若い時の私が正にトラビスそのものでした。私はトラビスと違い、凶行に走ることはありませんでしたが。スコセッシ作品の中で最高傑作だと思います。

2024.07.25 投稿