筋炎梅子
40代/女性
60 件のレビュー
4.0
有村架純さんが出演されている作品を、今回初めてちゃんと観ました。これまで数々の作品に出演されてきた理由が、よく分かる気がします。 物語には、菅田将暉さん、仲野太賀さん、神木隆之介さんという豪華なキャストが揃い、なんとその3人がアパートで同居しながら、崖っぷちのコントグループとして活動中という設定。笑ってしまうような状況ですが、架純さん演じるヒロインは、そんな彼らを生き甲斐にしていて、その姿がまた健気。 深夜枠ならではの、なんとも言えないシュールな空気感がありつつ、コントのシーンではプッと笑えて。観終わったあとに少しだけ前を向ける気持ちになるような。続編があれば、ぜひ観たいです。
2025.07.22 投稿
4.5
一般的なミステリー作品では、カリスマ的な主人公が事件を鮮やかに解決していく展開が多いですが、『ミステリという勿れ』は少し異なります。主人公は、事件を解決したくて動いているわけではなく、むしろ「早く家に帰ってカレーが食べたい」と思っているような人(笑)。それでも、次々と巻き込まれる出来事の中で、彼の類まれな洞察力と忖度のない言葉が、当事者たちの心の奥にある“本当の思い”や“気づいていなかった事実”を、静かに浮かび上がらせていきます。 その気づきの瞬間、静かに流れるKing Gnuの「カメレオン」。心がすっと浄化されるような、静かな感動がありました。
2025.07.22 投稿
3.5
いろんな場所に置かれたピアノの横に、ただ定点カメラを設置して。 そこを訪れた人たちが、自由にピアノを弾く姿とその音を、淡々と映し出す――ナレーションもなく、音楽と空気だけで語る、とてもシンプルなドキュメンタリー。 シンガポールの空港の回が特に好きです。 青々とした緑に囲まれ、天井から豪快に降り注ぐウォーターフォール。ボタニカルガーデンのような空間の片隅に置かれたピアノに、ふと立ち寄って弾いていく人たち。それを誇らしげに見守る家族や、自然と集まってくるオーディエンスの姿もまた、あたたかい。 たった1曲の間に浮かび上がる、それぞれの人間模様。 毎回とても心地よく、楽しんで観ていました。
2025.07.22 投稿
4.5
何気なく見始めたドラマでしたが、ヒゲダンの主題歌がとてもドラマティックで、本編と共に強く印象に残っています。 この作品で、初めて「めめさん」(目黒蓮さん)を知りました。 難聴をきっかけに心を閉ざしてしまい、手話を使って少ない言葉を必死に伝える彼の姿は、とても儚くて胸に残ります。 そんな彼に、川口春奈さん演じる健常者の彼女が、まっすぐに、静かに向き合っていく姿もまた切なくて。 そして、夏帆さん演じる、生まれつき耳が聞こえない女性が言った 「手話をしなければならないから、手を繋いだり、バッグを持ったりできない」 という気持ち。「あなたは、わかる?」という手話と表情に、思わず涙がこぼれました。
2025.07.20 投稿
5.0
2007年の初回ももちろん良かったのですが、私としては、その後に加わったキャスト陣によって、よりドラマティックに進化したと感じました。 正義感が半端ない、マイルドヤンキー系事務官の北川景子さん。 切れ者なのにどこかおかしみのある検事を演じた吉田羊さん。 そして、八嶋智人さんが事務官、濱田岳さんがが検事という、抜群のバランス。 事務所の中央から見たアングルで、検事たちの部屋のドアがパタンパタンと開いて閉じて、全員がテンポよくやり取りするあのシーンは、まるで舞台で観るショーのようで、毎回つい笑ってしまいます。 会話劇としても本当に見事なシリーズです。
2025.07.18 投稿
4.0
普段はあまり「シーズン2」以降の作品を観ないのですが、これは…気がつけば「4」まで全部観てしまいました! 主題歌は変わっていたものの、BGMや同僚チームは変わらず健在で、「ああ、またこの世界に戻ってこれた」と、安心感と心地よさがありました。 なかでも印象的だったのは、早乙女さんが「誕生日」をあえて一人で、自分が本当に体験したいことにじっくり向き合う回。つい“誕生日に一人は寂しい”と思ってしまいがちだけど、「一人で過ごすのも、こんなに素敵なんだ」と気づかされました。 寂しいどころか、自由でカッコいい。こういう楽しみ方ができる大人、憧れます。早乙女さん(江口のりこさん)、大好きです!
2025.07.18 投稿
5.0
ファン人気投票+αで構成される、4年に一度のベストアルバム的なコンサート。その5回目にあたる今回のワンダーランドには、心から敬服しています。 さらに、この年はちょっと特別でした。 ステージ上では一切見せなかったけれど、美和さんはきっと、とても辛かったはず。 それを一ミリも感じさせない圧巻のパフォーマンス。 当時の東京・国立競技場で、6万人と大合唱した「何度でも」「LOVE LOVE LOVE」。 そして、大空に打ち上がった花火。 どれも胸に残っていて、今でもはっきり思い出せます。 このライブの後から、命や家族の愛をテーマにした楽曲が増えたような気がしました。
2025.07.17 投稿
4.0
「納棺師(おくりびと)」という職業は、「将来の夢」や「就職活動」といった場面では、なかなか話題に上ることのない仕事かもしれません。私自身も、この映画を通して初めてその存在を知りました。本木雅弘さん演じる納棺師が、故人を見送るために静かに、無駄のない所作で準備を進めていく姿には、思わず息をのむほど引き込まれました。美しく、敬意に満ちたその一連の動きには、まるで儀式のような神聖さがありました。故人を丁寧に送り出すという行為は、同時に、遺された人々の心をそっと整える時間でもあるのだと気づかされました。改めて、「おくりびと」という仕事の深さと尊さに、心を打たれました。
2025.07.12 投稿
5.0
全世界で共通して発生した災害、コロナ。それが、まだ正体も分からず、対策の専門家もいなかった時期に、56カ国・3,700名の命を預かる覚悟を決め、全員下船までやり遂げた災害ボランティアDMATをはじめ、医療関係者や船のクルーたちに、心の底から称賛の気持ちを抱きました。現場で次々に起こる難題に、明確なルールもない中、「人道的にどうするべきか」を軸に、各人が粛々と自分の役割を進めていく姿は、大げさな演出がなくても胸を打たれます。ドキュメンタリーとしてのリアルさが際立ちつつ、映画としての豪華客船の迫力や、心の通った繊細なシーンにも自然と引き込まれました。全人類に見てほしい!
2025.07.08 投稿